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2020年 Hyatt Centric Kanazawa ARTWORK

Supervisor:BOND DESIGN STUDIO
Producer:上野崇 (DRAWING AND MANUAL)
Art Director:久松陽一(Hotchkiss) Designer:尾崎友則(Hotchkiss) 
Copywriter:阿部希葉(コロンボ) Assistant:中迫智也
Photography:寺田征弘(MARC AND PORTER) Retoucher:工藤美樹(こびとのくつ)
Printing:山田写真製版所
Cooperation in Production:金沢市 Publisher:ハイアット セントリック 金沢

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HYATT CENTRIC KANAZAWA ARTWORK

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金沢が、あふれ出す。

Hyatt Centric Kanazawaは

街自体が美術館のような金沢で

生きた文化を、そこにくらす人たちの息づかいを感じながら、

縦横無尽に旅を楽しむための場所。

歴史を現在進行形で生きる金沢の日常に、

金沢の明日の文化を担うアーティストに出会い、

このホテルのデザインは生まれた。

100を越えるアートは

そのほとんどが金沢に住み、学んだ作家によるもの。

連綿と続く伝統工芸とくらしの道具が隣り合う

金沢の姿を、空間に表現した。

伝統を重んじることと、時代に合わせて変化していくこと。

その調和を実現しているこの街の静かなエネルギーを見つめ、

新しい出会いを探し続けていきたい。

変化し続ける金沢の、これまでにない旅の拠点として。

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くらしを支えてきた鉄に、金箔を施す。

松と川。この街の風景。

金沢の街で使われていた鉄の道具を
集め、叩き、かたちづくられた松。

金沢は金箔の街でもある。

青い一筆書きは、街を巡り

最後に日本海へたどり着く犀川と浅野川、

そこからひかれ兼六園へ流れ込む

55の用水の流れのようにも見える。

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文脈を捨てた混在は

文化を楽しむためのすきま。


無造作に集められた骨董と日常の品の混在は、

ときに行儀よく並べられたアートよりも雄弁だ。

触れることすらできる距離が、鑑賞という言葉の壁を払う。

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武具を飾るためのものだった技術が

時代に新しい窓を開く。


金属に異なる金属を嵌め込む加賀象嵌は 刀の鍔や鎧を飾る技術だった。

時代を経て加賀象嵌は姿を変えた。

幾重にも重ねられた素材でつくられる作品は、金沢の歴史のようだ。

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遊び心で用をなす。

伝統を楽しみ、伝統と生きる。

九谷五彩が目に楽しい九谷焼のルームサインがゲストを迎える。

時代に合わせて軽やかにかたちを変え、

進化する伝統に、 金沢のくらしの豊かさがある。

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隔たれたことで広がる世界。

想像力の遊び。

ふすま越しに演奏される笛を影笛という。

金沢の骨董屋で集めた古い建具を白い和紙で包むと、陰影が現れた。

その向こうにある見えない世界の豊かさを、どこまで楽しめるだろうか。

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漆を塗る前の器物を、木地という。木地屋で未完成の
木地、これから彫られる木地、割れた木地を集めた。
木箱は、かつて完成した漆器が⼊っていたもの。漆器
未然の器と、その役割を終えた箱。にぎやかな舞台裏。

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